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■■■簡単な紹介■■■ |
【あらすじ】 久坂悠は、ちんけな超能力で小遣い稼ぎをする学生。 正義や道徳にまったく縁がないうえに、何事にもやる気がないので、 周囲には無価値な人間と思われていた。 自身もそのことに異論を唱えるつもりはなく、 だらだらと流れる学園生活を半ば眠ったように過ごしていた。 悠の前に見ず知らずの少女、ヨアケエイムが現れたときから生活は一変する。 悠を狙う謎の存在「アヤカシ」。そして、それらを操る人々。 大切な人達に危険が及んだ時——— 悠の中の能力が目覚め、戦うことになる。 CROSSNET サイト内より抜粋 |
■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■ |
【始めに】 どうも、毎度おなじみ突撃三士です。 2005年エロゲー大賞の第1位である「つよきす」をレビューしたなら、 第2位もやらなきゃ収まりが悪いでしょう? と言うわけで、今回はCROSSNETの「アヤカシ」のレビューをお送りしたいと思います。 同時期に発売された「あやかしびと」と共に、2005年の夏を妖怪伝綺物で飾った一作。 さて、一体中身はどうでしょうか? それでは、早速内容を見ていきましょう。 【第1話から飛ばすねえ】 1ルート5〜7話で構成され、1話毎にOPとEDが入るこの作りは明らかにTVアニメを意識してます。 それが良い方向に作用してますね。 まず、スタートしてから一番目につくのはOPでしょう。 Jellyfish作成のフルアニメーションムービーは、普通のTVと遜色ない出来でかつ、 本編のイメージを損なわないクオリティ。さらに伏線やらをちりばめた目を引く、 かつ主題歌に合わせた内容。 また、この主題歌「砂の城」も凄い。 Vo中原涼を始めとした豪華メンバーでの作詞作曲演奏。 正直PCゲームの主題歌のレベルじゃない豪華さです。 一つだけでも凄いのにこの二つ合わせたら………これだけで、もう脱帽です。 とまあ、OPにうっとりしながらゲームを進めたわけですが……… TVアニメの第1話らしいストーリー展開と言えば、展開。ストーリーだけじゃなく、 演出もTVアニメ風にしているのは中々好感が持てます。 そのおかげか、非常にテンポが良い。 TVアニメは30分、実質二十数分という短い時間でストーリー展開をしなきゃいけません。 それ故に、ゲームに比べてテンポが非常に重要になってきます。 その部分を「アヤカシ」は良い形で引用できている。 テンポ優先故に、気にかかる部分がなくはないですが………それも些細なこと。 これだけやってくれれば、自分としては満足です。 【とまあ褒めたのですが】 第1話であれだけのテンポの良さを見せつけ、 次話以降の楽しさを期待させてくれたんですが……結局、最後までは続きませんでした。 特に各ヒロインの独自ルートに入ると、このゲームの粗がハッキリと見えてきます。 それまでの高いクオリティを維持してきたCGですが、 一部CGにデッサンの乱れが現れます。 また、戦闘シーンでのCG使い回し、ポーズ使い回しが多い。 数は多いのですが、ここぞというところで似たようなCGが出るのですから、 使い回している感が拭えません。 音楽の使い方がへたくそ。 折角あの「細井聡司」が音楽を手がけているのに、ここぞというところで 物語に乗れない音楽が出てくる。個々のクオリティが高いだけに残念。 クライマックスに行くにしたがって展開が非常にもたついてきます。 前半の、TV風演出を使ったテンポの良さを台無しにするようなストーリー。 ここに来て折角のウリを自ら台無しにしている。 つまり、結論として「リソース」の使い方がとっても悪い。 こういった新伝綺物を作る技術が圧倒的に不足しています。 おかげで、どうにも後味の悪いエンディングでした。 【その他の部分】 上で言ったかも知れませんが、ここのクオリティは非常に高いレベルで纏まっています。 音楽しかり、CGしかり、ボイスしかり、システムしかり。 ボイスなんかは、北都南さんを筆頭に、一色ヒカルさんやカンザキカナリさんなど 力有る方々を起用。男性陣も手を抜いていません。 だからこそ、その使い方を誤っているのは酷く残念でなりません。 |
■■■ま・と・め■■■ |
【まとめ】 前半楽しめた分だけ、後半の落胆は大きかった。 あの勢いを持続させることが出来たなら……あるいは傑作と言って良かったかも知れません。 ただ次回作も製作しているようですし、その次回作はこの作品で得た経験値が生かされていることに期待。 ピースを嵌め間違えたパズルとでも言いましょうか。非常に惜しい作品でした。 アヤカシに翻弄され、不幸を招く人々。 だから今こそ、確かな思いだけを掌に込めて、積み上げた砂の城をさらう風に立ち向かおう。 |