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あやかしびと(propeller/2005-06-24) エロゲー感想者 突撃三士
パッケージ
エロゲー感想者の満足度  8点
夜のオカズ度  5点
エロゲーのジャンル 学園青春恋愛伝奇バトルAVG
メーカーHP http://www.propeller-game.com/
エロゲーの属性 お見事ファンタジー
DVD1枚組  CGのおおかな枚数 /160枚(差し分含まず)
エッチCGの割合 30% 音声の有無 あり
システムの感触 良い 動画の有無 なし

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■■■簡単な紹介■■■

【あらすじ】

太平洋戦争が終結し、十年が経過した頃。
人の身でありながら、異形の姿や力を持つものが現れ始めた。
彼らは『人妖病』に罹患した『人妖』と判断され、
その他多くの『人間』たちから忌み嫌われた。
彼らの存在を憂慮した日本政府は、とうとう地方の一都市『神沢市』
に人妖を隔離することを決定する。

—————時は流れ、そして現代。

武部涼一という少年がいた。
人妖であった彼は、その秘めた危険性ゆえ『人妖都市・神沢』ではなく、
孤島の病院への隔離を余儀なくされた。
そこで彼は『すず』と出会う。様々な人間が彼から離れていこうとも、
彼女だけはずっと涼一と共に在った。
だが、ある事件を起こした涼一はすずと共に病院を脱走することになる。

二人は如月双七、如月すずと名前を変え『人妖都市・神沢』に潜り込んだ。
外周を巨大な防壁で囲まれた、人妖の、人妖による、人妖のための都市。
憧れていた平穏な日常や学生生活に浸る双七
——他人にはどんなにちっぽけに見えても、
彼にとってはかけがえのない大切なものだった。
だが、すずの『ある秘密』を目的とし、政府機関や邪な存在たちが彼女を付け狙う。

ちっぽけな夢と愛する人たちを護るため、如月双七の戦いが始まる。

                    propellerサイト内より抜粋


■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■

【始めに】

 どうも毎度おなじみ突撃三士です。

 いや〜、最近めりっさ熱くなりましたね。もうすっかり夏です。
 さて、夏と言えば何でしょうか?
 海もいいし、かき氷も良いけれど、やっぱり夏は怪談ですよね。
 歓談につきものなのは、幽霊・・・それと、妖怪たち!

 と言うわけで、今回はpropellerの「あやかしびと」についてレビューしてみたいと思います。

 それでは———人と妖と人妖の、百鬼夜行にいざ参らん・・・・・



【シナリオ】

 テキストだけで2MBを超すと言うだけあって、確かに凄いボリュームでした。
 と書くと、なんだかボリュームだけ、みたいなイメージがありますが、
そんなことはありません。

 それがよくわかるのが、あらすじ部分。オープニングも良いところだと言うのに、
全部読み終えるのに半日。しかも途中感動のあまり、涙ぐむ部分も。
 何というか、これだけでゲーム1本遣ったような気分になります。

 と言うか、オープニングで感動したの初めてだよ。



【それ以降の内容は】

 とまあ、こんな感じでのっけから大作を予感させてくれる本作ですが、
それ以降はどうでしょうか?

 ぶっちゃけ、とてもいい話でした。

 何が良かったかというと、キャラクターたちのリアルさ、でしょうか。
ファンタジーにおけるリアルというと、ちょっと不思議な気がしますが、
言い換えればキャラクターの造詣の深さでしょうか?

 何というか、物語の中でキャラクターたちが『生きている』んです。
その感情が生々しく感じられるんです。
 『人妖』と言う人外たちが、泣き、笑い、怒り、楽しむのが近しく感じられる。
それは、このあり得ない、荒唐無稽な、ファンタジーの話を、
イイ物語にするのに必要な条件。
 それをこのゲームは満たしていました。



【具体的にどんな話か】

 基本はすずを狙う奴らに対し、主人公が友人たちに助けられながらも
何とか退けると言ったところなんでしょうが・・・・・
 結構各ルートで敵が違っていたりして、話が全然違う方向に行ったり。

 ただ全ルートに対し言えることは・・・・

 熱い。特に男どもが。
 ニトロプラスとはちょっと方向性が違いますが、十分熱い。
 やっぱり男が魅せてくれるゲームは、女性も引き立ってイイですよねー。
 特に誰・・・って、言えないところがまたイイ。だって、
ほとんどのキャラに見せ場があるんですもの。
惚れるー。

 泣ける。やっぱり男どものセリフが。
 感動するシーンが多すぎ。何というか、この世界に情が溢れまくってます。
ありがちな友情や恋愛感情だけではなく、敬愛や親愛、兄弟愛、共感、等々。
そしてそれを、惜しげもなくぶつける。
 これに感動できなくて、どうする!



【恒例のダメ出しー】

 今回のダメ出しは、構成に対して。

 例えば、某ルート。主人公が囚われのお姫様って一体なんですか。
脇役ばかり目立って、主人公の影が薄い&かっこわるい。

 例えば、某ルート。その敵はないんじゃないのか?
確かにありって言えば、ありなんだろうけれど・・・・
少々場違いだと言わずには居られない。

 そんな感じで、「?」な部分が結構多かったりします。
悪くはないんだけどなあ・・・・・それだけに、引っかかっちゃう部分があります。



【サウンド&ボイス】

 良い出来です。

 BGMは、和風テイストなのが、妖怪モノである本作にぴったりはまって良い感じ。
戦闘の時に流れる、和太鼓の音とか結構痺れます。

 ボイスはもう文句なし!皆さんうますぎ。
 特に、九鬼先生とか渋くて素敵すぎます。感動の何割かは、
声優さんの演技あってこそなのは間違いありません。



【グラフィック&ムービー】

 原画が中央東口さん、以上。それ以上の言葉は必要ないでしょう?
 実際、期待通り綺麗な絵です。
 それだけではなく、カットインやらSDキャラの割り込みコマとかもあり中々魅せてくれます。
特に、戦闘時のカットインはイイですね。
 特にお気に入りは、某ルートラストの師弟の会話のカットインです。
シナリオもさることながら、カットインが良い味出してますね。

 ムービーはOPとノーマルED、トゥルー(?)EDの3本。
 こちらはまあ悪くはない、レベルでしょうか。
 ただトゥルーEDの最後の部分は、エピローグ部分と重なって、良い感じでした。



【エロ】

 お約束と言うべきか、女性キャラ全員にエッチシーンがあります。

 やっぱり、原画が中央東口さんだけあってえろーい。
 シチュエーションはほぼ和姦で、あんまりバリエーションは無かったりしますが、
それでも原画のおかげでえろーい。

 やっぱり、原画さんの力は偉大だなあ。



【その他】

 初回限定版には特製ブックレットの「あやかしぼん」が。
 アンケートに答えて送ると、期間限定(すでに終了)「あやかしばん」が。
 「あやかしばん」はまだ届いてませんが、
「あやかしぼん」の方は一見の価値はあると思いました。

 その他、店舗特典でドラマCDがついてくる場合も。
 声優さんの力がここでも出てきているのか、色々聞いている限り、総じて良い評価のようです。
 くっ・・・・自分も聞きたかった。




■■■ま・と・め■■■

【まとめ】

 前評判が高かった本作ですが、期待通りの出来でした。
 とにかく、熱い、泣ける。
男の子なら(女の子でも)絶対に楽しめる、安心してお奨めできる一本です。

 人と妖と人妖の、百鬼夜行。決着をつけるのは、人の心を持つ「あやかしびと」。
 その結末を、その目で確かめたまえ。



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