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■■■簡単な紹介■■■ |
【あらすじ】 太平洋戦争が終結し、十年が経過した頃。 人の身でありながら、異形の姿や力を持つものが現れ始めた。 彼らは『人妖病』に罹患した『人妖』と判断され、 その他多くの『人間』たちから忌み嫌われた。 彼らの存在を憂慮した日本政府は、とうとう地方の一都市『神沢市』 に人妖を隔離することを決定する。 —————時は流れ、そして現代。 武部涼一という少年がいた。 人妖であった彼は、その秘めた危険性ゆえ『人妖都市・神沢』ではなく、 孤島の病院への隔離を余儀なくされた。 そこで彼は『すず』と出会う。様々な人間が彼から離れていこうとも、 彼女だけはずっと涼一と共に在った。 だが、ある事件を起こした涼一はすずと共に病院を脱走することになる。 二人は如月双七、如月すずと名前を変え『人妖都市・神沢』に潜り込んだ。 外周を巨大な防壁で囲まれた、人妖の、人妖による、人妖のための都市。 憧れていた平穏な日常や学生生活に浸る双七 ——他人にはどんなにちっぽけに見えても、 彼にとってはかけがえのない大切なものだった。 だが、すずの『ある秘密』を目的とし、政府機関や邪な存在たちが彼女を付け狙う。 ちっぽけな夢と愛する人たちを護るため、如月双七の戦いが始まる。 propellerサイト内より抜粋 |
■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■ |
【始めに】 どうも毎度おなじみ突撃三士です。 いや〜、最近めりっさ熱くなりましたね。もうすっかり夏です。 さて、夏と言えば何でしょうか? 海もいいし、かき氷も良いけれど、やっぱり夏は怪談ですよね。 歓談につきものなのは、幽霊・・・それと、妖怪たち! と言うわけで、今回はpropellerの「あやかしびと」についてレビューしてみたいと思います。 それでは———人と妖と人妖の、百鬼夜行にいざ参らん・・・・・ 【シナリオ】 テキストだけで2MBを超すと言うだけあって、確かに凄いボリュームでした。 と書くと、なんだかボリュームだけ、みたいなイメージがありますが、 そんなことはありません。 それがよくわかるのが、あらすじ部分。オープニングも良いところだと言うのに、 全部読み終えるのに半日。しかも途中感動のあまり、涙ぐむ部分も。 何というか、これだけでゲーム1本遣ったような気分になります。 と言うか、オープニングで感動したの初めてだよ。 【それ以降の内容は】 とまあ、こんな感じでのっけから大作を予感させてくれる本作ですが、 それ以降はどうでしょうか? ぶっちゃけ、とてもいい話でした。 何が良かったかというと、キャラクターたちのリアルさ、でしょうか。 ファンタジーにおけるリアルというと、ちょっと不思議な気がしますが、 言い換えればキャラクターの造詣の深さでしょうか? 何というか、物語の中でキャラクターたちが『生きている』んです。 その感情が生々しく感じられるんです。 『人妖』と言う人外たちが、泣き、笑い、怒り、楽しむのが近しく感じられる。 それは、このあり得ない、荒唐無稽な、ファンタジーの話を、 イイ物語にするのに必要な条件。 それをこのゲームは満たしていました。 【具体的にどんな話か】 基本はすずを狙う奴らに対し、主人公が友人たちに助けられながらも 何とか退けると言ったところなんでしょうが・・・・・ 結構各ルートで敵が違っていたりして、話が全然違う方向に行ったり。 ただ全ルートに対し言えることは・・・・ 熱い。特に男どもが。 ニトロプラスとはちょっと方向性が違いますが、十分熱い。 やっぱり男が魅せてくれるゲームは、女性も引き立ってイイですよねー。 特に誰・・・って、言えないところがまたイイ。だって、 ほとんどのキャラに見せ場があるんですもの。 惚れるー。 泣ける。やっぱり男どものセリフが。 感動するシーンが多すぎ。何というか、この世界に情が溢れまくってます。 ありがちな友情や恋愛感情だけではなく、敬愛や親愛、兄弟愛、共感、等々。 そしてそれを、惜しげもなくぶつける。 これに感動できなくて、どうする! 【恒例のダメ出しー】 今回のダメ出しは、構成に対して。 例えば、某ルート。主人公が囚われのお姫様って一体なんですか。 脇役ばかり目立って、主人公の影が薄い&かっこわるい。 例えば、某ルート。その敵はないんじゃないのか? 確かにありって言えば、ありなんだろうけれど・・・・ 少々場違いだと言わずには居られない。 そんな感じで、「?」な部分が結構多かったりします。 悪くはないんだけどなあ・・・・・それだけに、引っかかっちゃう部分があります。 【サウンド&ボイス】 良い出来です。 BGMは、和風テイストなのが、妖怪モノである本作にぴったりはまって良い感じ。 戦闘の時に流れる、和太鼓の音とか結構痺れます。 ボイスはもう文句なし!皆さんうますぎ。 特に、九鬼先生とか渋くて素敵すぎます。感動の何割かは、 声優さんの演技あってこそなのは間違いありません。 【グラフィック&ムービー】 原画が中央東口さん、以上。それ以上の言葉は必要ないでしょう? 実際、期待通り綺麗な絵です。 それだけではなく、カットインやらSDキャラの割り込みコマとかもあり中々魅せてくれます。 特に、戦闘時のカットインはイイですね。 特にお気に入りは、某ルートラストの師弟の会話のカットインです。 シナリオもさることながら、カットインが良い味出してますね。 ムービーはOPとノーマルED、トゥルー(?)EDの3本。 こちらはまあ悪くはない、レベルでしょうか。 ただトゥルーEDの最後の部分は、エピローグ部分と重なって、良い感じでした。 【エロ】 お約束と言うべきか、女性キャラ全員にエッチシーンがあります。 やっぱり、原画が中央東口さんだけあってえろーい。 シチュエーションはほぼ和姦で、あんまりバリエーションは無かったりしますが、 それでも原画のおかげでえろーい。 やっぱり、原画さんの力は偉大だなあ。 【その他】 初回限定版には特製ブックレットの「あやかしぼん」が。 アンケートに答えて送ると、期間限定(すでに終了)「あやかしばん」が。 「あやかしばん」はまだ届いてませんが、 「あやかしぼん」の方は一見の価値はあると思いました。 その他、店舗特典でドラマCDがついてくる場合も。 声優さんの力がここでも出てきているのか、色々聞いている限り、総じて良い評価のようです。 くっ・・・・自分も聞きたかった。 |
■■■ま・と・め■■■ |
【まとめ】 前評判が高かった本作ですが、期待通りの出来でした。 とにかく、熱い、泣ける。 男の子なら(女の子でも)絶対に楽しめる、安心してお奨めできる一本です。 人と妖と人妖の、百鬼夜行。決着をつけるのは、人の心を持つ「あやかしびと」。 その結末を、その目で確かめたまえ。 |