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【始めに】
皆さんの心に残る卒業式は、何時の物でしょうか?
小学校?中学校?それとも、専門学校や大学の物でしたでしょうか?
自分は高校生の時でした。とても辛く、いっそのこと止めてしまおうかと
思い続けていた高校時代・・・・だからこそ、一番心に残っているのかも知れません。
高校時代は、多分一番「青春」だった時で、感じられることがとても強くて、だから転びやすく・・
それでも、失敗は許されて、いくらでも立ち上がれる。
そんなモラトリアムの終わりだからこそ、涙と共に刻まれる・・・そんな方も多数いらっしゃるかと思います。
とまあ、のっけから何書いているんだって感じですが。
どうも、毎度おなじみ突撃三士です。
今回、お送りするレビューはキャラメルBOXの「処女(おとめ)はお姉さま(ぼく)に恋してる」
をお送りしたいとおもいます。
やはり、体験版で送ったからには本編も出さないとね(苦笑)。
冒頭のあれがどう絡んでくるのかは気になるところですが(お前が言うな)、
気にせず本題へと入りましょう!
【シナリオ】
体験版でも書いたとおり、女装して女子校に紛れ込んだ少年が・・・以下略。
と言う話です。それは変わらないのです。
さてこういったジャンルは最近の流行らしく、CAGEの「ゆりね」などいくつか似たようなモノが発売されています。
それらに共通するのは、と言っても大概の美少女ゲームはそうですが、
ストーリーが無いに等しいエロいモノか、ただひたすらに恋愛をし続ける恋愛モノ。
自分も、このソフトもそんなモノかと思っていました。
体験版をやったとき、「やっぱりか」と思いました。
ゲームの中身が某「マ○見て」。
いや、悪くはないんです。ちゃんと、「女装」と要素を加えてコメディっぽくなってますから。
自分は面白いと思いました。
でも結局、デッドコピーか。そんな思いが在りました。
裏切られる、というのはこう言うのを言うんでしょうね。
中身を見てみれば。至極まっとうな、「青春モノ」でした。
小さな出来事を通して、少しずつ成長していく少年(1人)少女達。
大切な人に付く嘘に心を痛め、先の見えない将来に悩み、終わってしまうモラトリアムに絶望し、
やがて来る別れを悲しんで・・・それでも、一歩一歩大人になる。
そして、大人になった友人に助けられ、自分も一歩大人になる。
「女子校」に「女装潜入」という色眼鏡が付いていますが、それを取り除いてちゃんと見てみれば・・・
其処にあるのは、何処にでも在るような思春期のお話。
何というか、久しぶりに切なくなるお話でした。
確かに、大きな起伏がある話じゃありません。
でも、誰にでも経験のある、しかし、誰かが経験出来るはずのない、
そんな友情と愛情と優しさの溢れた青春。
心を揺さぶるのは、それだけで充分でしょう?
正直、完敗でした。表面だけではなく、その奥底の精神まで。
真に「マ○見て」をパスティーシュしていた作品でした。(言い過ぎか?)
【他の誉めどころ】
とまあ、心にヒットしたわけですが。
他にも優れているところはあるんです。
一番は、脇が光っている。と言うところでしょうか。
大抵の場合、ルートから外れたヒロインはお座なりな扱いですが、此処ではちょっと違います。
と言うか、自分以外のルートの方が輝いているキャラもいたり。(貴○とか、奏○ゃんとか。)
こう言うところが「青春モノ」という印象を深めているのかも知れません。
【とまあ、誉めましたけれど】
やっぱり文句を付けたくもなるところはあるんです。
なんと言うか「ちょっとそれはどうなんだろう」と言うルートがあります。
他のヒロインと明らかに出来が違うというか、浮いているというか。
この流れで、その演出は逆効果だと思いますよ?>シナリオライターさん
【サウンド&ボイス】
BGMは21曲。内2曲がボーカル曲。
OP曲「You make my day!」、間奏&ED曲「いとしいきもち」。
うーん、良くもなく悪くもなく。
なのですが、使い方がいまいちだなと思いました。
やっぱり、演出上BGMは重要です。幾分かその分存してると思わざるを得ない。
ボイスは・・・上手いなあ(感心)。
エキストラの殆どに声があるのですが、その声をメインキャストの声優さんが充ててます。
充ててるのですが・・・ちゃんと演じ分けが出来てるのがすごい。
メイン自体の方も違和感なく、なかなかでした。
でも、矢っ張り穴も。
主人公の声を充ててる方が・・・何というか、他の方に比べてレベルが落ちます。
下手くそじゃなく、充分プロレベルなのですが・・・少年の役は無理だろ(苦笑)。
まあ主人公自体、章の始まりと終わり、あとエッチシーン&重要シーンしか
声がないから気にならないっちゃ気にならないけれど。
【グラフィック&ムービー】
数えてみて、シナリオの長さに比してCGが少ないなと感じましたが、
少なくともプレイ中は気になりませんでした。
訳としては、立ち絵の最中でも動きがあるからです。
星飛んだり、雷落ちたり、立ち絵動いたり、訳注入ったり、解説入ったり。
特に解説はなかなか良かったかなと思います。シナリオの雰囲気を損なわずに、
意味のわかりづらい言葉が使えますから。
やっぱり、お嬢様がオタクにわかりやすい言葉ばっかりとは・・・ねえ?(笑)
とまあ、グラフィック関係は高評価ですが、ムービーは・・・・う〜む。
OPはまだ良いけれど、EDはちょっと味気なさ過ぎだなあ。
どちらにせよ、出来が良いとは言いづらい内容です。
まあ、その分次回予告はなかなかの出来だと思います。
「ムービーが」とは言いづらいけれど(苦笑)。
【エロ】
もちろん全部和姦ですよ?
各ヒロインに最低1回、専用立ち絵があるキャラにも最低1回エロがあります。
なかなか嬉しい心遣いですねえ。
でも何で、ヒロインのシーンに1〜4回の差が在るんだろう?
明らかにロリッ子優遇措置が執られてます・・・・えー。
どうでも良いことですが、主人公の声優さんが女性の方なので・・・・・・・
ナンダカナァ。
【その他】
一度クリアすると、回想&おまけシナリオが出てきます。
おまけシナリオは、サブキャラたちがメインの話が3本と、ギャグが1本。
1本は作中のモノを纏めただけだけど、その他はなかなかの出来だと思います。
やはり青春だなあ・・・・
回想は可もなく、不可もなく。
だが、エッチシーン回想で一番最初に来るのが主人公の名前ってのはどうよ?(笑)
確かにそうなんだろうけどさ。
【あれ?冒頭は?】
気にすんな(マテ)。
まあやれば解ると思います。
やはり、「学校」を核にした青春モノの終わりはこれしかないでしょう?
自分のそれが重なって、思わずジンと来ちゃいました。
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