![]() |
![]() |
||
![]() ![]() |
■■■■ソフトのタイトル・基本情報■■■■ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() ▼新品・中古参考 |
|
■■■簡単な紹介■■■ |
![]() 主人公である九重輩人(このえはいと)は転入する事になる。 6年ぶりに戻ってきた芦日村で、主人公と少女達との一年間が始まろうとしていた。 切なく優しいヒロイン達との想い出を作る主人公だったが、 その村は遙か昔から棲み着く、異形の神々を信仰していた。 時が経つにつれて明らかになる、太古の慣習と大人達が隠し通そうとする、 血塗られた村の歴史。 主人公とヒロイン達は出会い、そして数奇な運命に導かれていく……。 |
■■私的でお気楽なゲーム評■■ |
![]() シナリオ重視のエロゲーはプレイヤーがより理解しやすいアニメに 近い演出を多用するようになってきました。 本作はCG演出があるもののどちらかというか サウンドノベルに近い朗読劇的演出を使用することにより プレイヤーの頭に入りやすい語り口で結末まで次の場面へと誘います。 そんな演出の光る昭和の片田舎での村民たちの春夏秋冬。 ![]() ![]() 主要人物六人それぞれのルートのストーリーがあり エピソードを読み解く事により物語の柱となる主要人物たちの現在に 至る芦日村での家系系譜が明らかになり 公用的な意味での因果が主人公を介することで終結していきます。 立花のルートでは村の巫女として村民たちの良き相談役としての重責に堪える 彼女の姿を描きつつ神社に祀られた海神についての詳細が明らかとなります。 朝のルートでは彼女の村での扱われ方に疑問を覚える主人公の行動によって 村が奉るもうひとつの神、山神についての在り方が明らかになっていきます。 三葉のルートでは快活な彼女の行動に主人公が振り回されつつも共に歩み ゲームタイトルの意味合いが朧(おぼろ)ながらに明らかとなります。 上記三つのルートを読み解くことで次のルートが開放されます。 砌のルートでは野生児的な自由奔放さの合間に垣間見せる小動物のような魅力に 惹かれ彼女とともに過去の両親について追ううちに山神の真相を知ることになります。 上のルートを読み解くことでいわゆる解明・解決編の月乃・文乃ルートが始まります。 月乃のルートでは今までのルートで暗躍していた彼女と共に村を巡り 公式にて公開されているIntroduction部で母より言付かった 文乃の探索を手伝う事になります。 文乃ルートでは彼女が何故この村に来たのか そしてこの村で何を成そうとするのかが彼女と同行することで明らかになります。 主に都会での日常を過ごす中よく忘れがちなのが 山川海空大地があってこその日々の生活、 それに対しお金や労働とは異なる何かの形で感謝や代償を捧げていたのが 日本古来の宗教的な儀式。 天地創造の諸説を求める宗教もまた人の拠り所として大切なものではありますが 年越しの中こういった事を少し考えつつ除夜の鐘を聴き本作に 耽るのもまた一興かと思われます。 ![]() ![]() 原画担当はかどつかささん。 主要登場人物全て黒髪娘とギャルゲーエロゲーには珍しいTOPCATさんの 果て青から続く人物設定ですがシナリオ上の性格行動付けと 相まり上手く表現されています。 ここまでの描き分けがなされているものの裸体で目立つ" 腰から下は全て同じ"現象がもったいなく感じられます。 背景は外注であるものの登場人物の立ち絵や文章による場面描写を 削ぐこと無く見事に合致しています。 ![]() ![]() 初々しくはあるもののいい意味での野暮ったさがあり それが登場人物たちの逢瀬の描写として的確な表現になっています。 陵辱シーンにおいてもやや粘度のある淫猥なシーンといった印象です。 陵辱シーンは脇役女性陣の三シーンほど。初回は強制ですが月乃文乃ルートに入ることで回避可能です。 主要人物四人対しては一人あたり三〜五シーン。月乃文乃は一シーンづつ。陵辱シーンが三シーン。 ![]() ![]() 海神の『水琴』 山神海神がいよいよ動き始める際のBGM『事象聯綴』(ジショウレンテイ:物事が連なり続くこと) このふたつは静と動と対極を表現するBGMなのですが状況が巧みに表現されています。 BGM26曲にOP歌曲『ピエリス』ED歌曲『陽の当たる場所へ』の全28曲 配役の声優陣も主演脇役ともどもベテランの方が多く 台詞に効果音として声を当てるに留まらず 芝居としての迫真の演技が場面毎を盛り上げます。 |
■■■結論■■■ |
![]() 春夏編のほのぼのとした昭和ノスタルジーから一転秋〜冬編 にかけての深々と忍び寄るミステリー。 避けられない村の惨劇、冬の夜空に真鍮の月が浮かぶとき 主人公たちと少女たちの行方は。 悪役堂島の前作のようなドロ臭い悪役ぶりは無く やや小役な悪役の印象を受けるかもしれませんが もう一方の因縁の対決には終止符が打たれ熱い展開を魅せてくれます。 |
■読者投票■
|