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■■■簡単な紹介■■■ | ||
![]() 僕は直枝理樹。 僕はいつも独りぼっちだった。 だけど、あの日、遠く幼い日に連れ出してくれた奴らがいた。 独りぼっちから連れ出してくれた仲間が・・・ 彼らはリトルバスターズと言った。 その日から僕もリトルバスターズの一員になれたんだ。 それから、数年僕たちも成長した。 リーダーだった恭介は就職活動もやっている。 僕は・・・いつまでこのままの仲間で、このままで過ごしていけるのか。 恭介は僕のそんな考えを読み取ったかのように言った。 「野球をやろう」 それから、また新たなリトルバスターズが始まっていった。 |
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■■■ぶっちゃけたエロゲー感想■■■ | ||
![]() またもや、なんだか久しぶりになったわけですが。 どうも、毎度おなじみ突撃三士でございます。 今回はKeyの「リトルバスターズ!」についてレビューをお送りしたいと思います。 ネット上では、良いと悪いと評価が一定していない本作。 このサイトでもレビューされてますので、総合的な評価はさておいて、 なぜこのように評価が分かれてしまうのかについて切り込んでいきたいと思います。 ちなみに、これ以降は多少のネタバレを含みますのでお気をつけください。 てか、ネタに触れないと詳しくつっこんだレビューが書けませんから。 ![]() ![]() まず共通ルートがあり、その後に6ルートに分岐。 メインヒロインの鈴ルートだけは、1度目はルート途中でエンドになり、 もう一度はいると最後まで続きます。 それらのルートをクリアすると、NewgameがRefrainに代わり、トゥルーエンドへ。 CLANNADに近い形でゲームが進みます。 ただ違うのは1プレイ中のフラグとは別に、ゲーム全体のフラグが存在し、 クリア回数などによって共通ルートに新エピソードの追加や、台詞の変更などが現れます。 ![]() ![]() Keyのタイトルは大抵テーマがあります。 リトルバスターズのテーマは「友情」と「成長」でしょうか。 さらにちょっとつっこっんで見てみると、「普通の美少女ゲームのように見せかける」というテーマ、 と言うかKey側の意図が見えてきます。 ま、考え過ぎかもしれませんけれど。 これについては後ほど詳しく説明します。 ![]() ![]() さて、普通の美少女ゲームって何でしょうか? 一般的な流れとして、共通ルートがあり、その中でヒロインが登場して、仲良くなり、 それぞれの個別ルートに入って、恋に落ちる、という感じですか。 ヒロインにはシナリオ上の偏りはなく、(ライターの思い入れは別として)平等に扱われます。 異論はあるでしょうが、概ね間違ってはいないのではないでしょうか。 で、これが悪いかというと、そういうわけではないんですね。 セオリーや、王道というのはそれが良いから固定化するわけで、 粗悪であればそもそも作られないものです。 ![]() ![]() ではKeyの過去の作品を見てみましょう。 KANONは、徹頭徹尾「普通の美少女ゲーム」です。特に外れたところもなく、 上に示したとおりの流れになってます。 が、それ以降のゲームはまさに「普通の美少女ゲームのように見せかける」ように作ったものです。 AirやCLANNAD、リトルバスターズ!に至るまで、序盤の共通ルートでの ヒロインの扱いは平等ですが、シナリオは明らかにメインヒロイン1人に集中しており、 事実全個別ルートをクリアすると、メインヒロイン中心の一本道の話が始まります。 だったら、定石にこだわらないで、メインヒロイン一筋のゲーム作っちゃえばいいじゃんと、 思う人もいるでしょう。 自分も思います。 ただ、これには理由があります。 上で言ったとおり、固定化したものというのはそれが良いから固定化するのです。 ぶっちゃけていえば定石は売れるために押さえなければならないポイントであり、 定石を外すと売れるかどうか分からないという面があります。 Airについては、定石を外す危険を冒せなかったのでしょう。 Keyブランドが出来て2作目。冒険をするには少々つらいところでしょう。 CLANNADについては、定石の流れに「光を集める」という意味を持たせています。 全員分の「光」がないとTRUEエンドに行けない以上、是非は別として意味があります。 では、リトルバスターズ!はどうかというと…… 全く持って意味がありません。 一本道のルートに入る前の各ヒロイン個別ルートは、シナリオ全体に全く関係がありません。 メインヒロインの鈴ルートにはその後への伏線がありますが、 それ以外のヒロインは殆どの場合、その話で完結しちゃっています。 では、販売上のリスクを冒したくなかったかというと、それはそうなんでしょう。 が、自分の意見を言わせてもらえば、Keyというブランド力は それをリスクにするほど弱くはないと思います。 惰性か、弱腰か。どちらかは分かりませんが、もっと思い切っても良かったのではと、感じます。 ![]() ![]() これから話すのは、クオリティーの話。 いくら個別ルートに意味がないからと言って、それがつまらないと判断するのは早計です。 本編と全然関係ないエピソードの方が面白かったりするのは、良くある話。 で、結局の所個別ルートの出来はというと……残念ながら、お世辞にも良いとはいえません。 何が悪いのかというと、いろいろと理由はあるんですが、 一番大きいのは主人公があまりにも「弱い」ことです。 主人公が「弱い」のは、リトルバスターズ!の根幹に関わってくる話なので しょうがないと言えばしょうがないんですが…… 構成上も意味がなく、ここのクオリティーを見ても微妙とあれば、 どうしてヒロイン毎の個別ルートが存在するのか、分からなくなります。 ![]() ![]() 麻枝の御大が書いていると言うだけあり、確かに面白い。 確かに面白いのですが……手放しで面白いと断言できるかというと、そうでもなかったりします。 なんというか、登場人物の行動が腑に落ちないところが多く、 またメインヒロイン以外の立ち位置が明確じゃない、というか殆ど出ない。 本当にこれは同じゲームの中の登場人物なのだろうか、と思うくらいです。 ![]() ![]() 散々こき下ろした形になりましたが、悪いところばかりかというとそうでもありません。 細かい部分は非常に丁寧に作ってあります。 ゲーム全体でのフラグ管理によるイベントの変化や、各種ミニゲームあたりは、巧いと断言できます。 それに、共通ルートでのコメディ部分は手放しで面白いと言えるでしょう。 ほかにも、OPムービーへの入り方は絶妙だと思いますし、TRUEエンドのエンディングは こうでなくちゃ!という思いに見事応えてくれます。 BGMがLittleBusters!のヴァージョン違いだったり、 青空に上っていく白球の絵があったり、さすがKeyと言わざるをえません。 ![]() ![]() さてさて、ここまでいろいろと書いて参りましたが、話を最初に戻して、 なぜ評価が分かれるかについて話したいと思います。 端的に言えば、我慢できたか出来なかったか、の違いだと思います。 ストーリーというのは、ストレスとカタルシスの二つの要因があります。 簡単に説明すると、ストレスは物語上の障害、カタルシスは障害の突破、でしょうか。 いろいろと語弊はあると思いますけれど。 で、リトルバスターズ!は、明らかにストレスが大きすぎる。 TRUEエンドに至るまで障害が多すぎて、物語に飽きて嫌気がさしてきます。 さらにカタルシスも小さい。もっと膨らませるべきだったハズが、あまりにもあっさりと終わってしまう。 と自分は感じましたが、感じ方は人それぞれ。 自分はストレスが大きくてカタルシスが小さいと思っていても、逆の人もいます。 ここら辺が、評価の分かれ目なのでしょう。 つまり。 面白かったという人は、ストレスに耐えきり、カタルシスに満足できた人たち。 面白くなかった人は、ストレスに耐えきれなかった、あるいはカタルシスで ストレスを解消しきれなかった人たち。 と言うことです。 ![]() ![]() グラフィック、音楽、声優あたりについては省略。 少なくとも一定基準は満たしていますし、それ以上は好みの問題というのが、 シナリオ以上に強くなりますから。 ![]() |
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■■■ま・と・め■■■ | ||
![]() 好みは人それぞれです。 万人受けする物語など、神以外に作りようがありません。 しかし、より多くの人が受け入れやすい作りというのは、確かに存在します。 本作は、明らかにその点でマイナスを受けてます。 もっと良い文章、もっと良い構成があったはずです。 だが、それが出来なかった。 故に、自分は本作を「駄作」と評価します。 Key以外であれば、自分は秀作ぐらいは言っていたかもしれません。 だが、これをKeyが作ったのであれば、駄作としか言いようがありません。 本作をもって今までメインで書いてきた麻枝准氏が引退するとの話ですが、本当に大丈夫なんでしょうか? かろうじて自分が面白いと感じた部分は、軒並み麻枝准氏が書いてました。 つまり、彼以外で面白いモノを書けるライターが存在していない。 これからのKeyに対し、不安を覚えます。 智代アフターで、自分は「Key神話は崩れた」と書きました。 図らずもそれを実証してしまった本作。 一体、Keyはこれからどこへ行くのでしょうか? |
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